億劫な作業を楽しむという境地 [レイアウト]
こんにちは。


先日、ロスジェネの悲劇、頑張っても報われない、人生がムリゲー、みたいな記事を読んだ。
自分もロスジェネ真っ只中の世代で世の中のことがわかり始めた中学時代にバブルが弾けて未来のない未来が始まった。
確かに就職活動は本当に大変だったけど、本当に未来はなかったのだろうか?
戦後の高度経済成長を終えて新しい時代が始まっただけで、変化に順応できたかどうか、未来を見通せたかどうか、チャンスをモノに出来たかどうかなんだと思う。
それまでの固定観念では楽して生きていけなかったかもしれないけど、時代の変わり目なんていつもそんなもんだと思う。
みんなと同じ様に振舞えることも大事だし、みんなと違うことして個性を磨くのも大事。
自分にどれだけの付加価値をつけられるか、そこに真剣に向き合うことが大事なんだと思う。
いつでも、どんなことに対しても勝負どころを見逃してはいけない。
自分にとってはレイアウト製作も人生と一緒。
メーカーが提供する道床付き線路を買ってきてポンッと置いて繋げるだけでも楽しいけど、それじゃ未来がない。
自分だけの世界を創造する。
難しいし、労力もハンパないけど、新しい価値の創造に挑戦し続けることが楽しい。
たくさんの人がレイアウト製作を応援してくれているのは、自分で言うのもあれだけど、きっと自分が魅せられている鉄道模型の魅力をちゃんと発信できて、挑戦し続けてるからなんだと思う。
今日も挑戦は始まる!
↑山の中の線路が敷けたので、今度は外側の線路。
まずは矢印部分の路盤を延長していかないといけないんだけど、これが手強い。
↑なぜなら矢印のところに架線を張ってしまわないとその上に路盤を設置できないから。
架線を貼る作業は決して嫌いじゃないけど、この場所は狭くて常に中腰を強いられるから億劫でずっと避けてた。
やらなきゃ前に進まないからやるか。
↑これがトンネル内の架線セット。
↑こうやって架線を張る準備を整えていく。
架線柱の高さは一応治具で確認するけど1mm前後の誤差は気にしない。
↑こうしてパンタを上げてどこが中央なのかを確認する。
↑マジックで印を付ける。
↑真鍮線を釣針みたいに曲げて引っかける。
↑位置が決まったらハンダで固定。
反対側もハンダで固定したら出来上がり。
腰が悲鳴をあげるけど、夢を実現するために頑張るしかない。
諦めない。
自分で決めたハードルだから必ず乗り越える。
↑上下線とも架線が張れた。
↑こっち側も上下線の架線を張って腰が砕けそうだけど、これが出来たらパンタが上下しながら機関車が走る姿を実現できるから、将来の幸せを想像して苦行を楽しむ。
このカテゴリーがハードル越えには必要。
人生と一緒。
↑架線が張れたから晴れて路盤を延長できる。
プチランドヴァッサーから伸びるこのルートは後から足したルートなだけに建築限界のギリギリを通る。
↑すごいギリギリだ。
コルク道床を敷いたら詰むよな、ここは。
↑さっきのさらに先の部分。
もはやパンタが引っかかってしまうレベル。
ここは微調整をして梁を外側に延長しよう。
↑これをはずして。

↑こうした。
何事も思ってたとおりにはいかないもので、悲観するより1mmでも前に進める道を模索する。
それこそが人生であり、レイアウト製作だ。
人と同じ道に救いはない時代。
自分の道を切り拓く。
↑梁を延長してスペックが上がったら路盤を切り出す準備を整える。
測量して、大きめにベニヤを切り出して、ルートを想像する。

↑大雑把に切り出した路盤にイメージを増幅する。
↑フリーハンドでルートを罫書いて想像を現実に近づける。
↑これが答え。
緩やかにS字を描く。
↑こうなった。
簡単に見えるかもしれないし、実際簡単にやってのけた。
でも、簡単にやってのけるために今まで試行錯誤を繰り返して知識と経験を身に付けてきた。
最初からこんな風にはいかない。
人生だって一緒だよ。
↑レーティッシュルートの路盤が繋がって達成感を味わっている。
困難なことを悲観しないで楽しむ姿勢。
それがレイアウト製作にも人生にも必要な要素だと思う。
ロスジェネたちよ、諦めてはいけない。
逆境を乗り越えるチャンスを与えられたんだと思えばいい。
乗り越えた時、本当の達成感を味わいながらビールを飲もう!
最後まで闘い続けようじゃないか!
↑あ、忘れてたけどやっと線路敷きました。
ではまた!
2019-07-15 14:25
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コメント(7)
お見事としか言葉が出ません。
ここまで乗り越えて来るとこの先に何が待っているのかお見通しなんでしょうね。全部分かってやっているとたまには刺激がないと飽きちゃうだろうし。。。なんだかいよいよクライマックスになるんじゃないかとドキドキしながら拝見してます(^^;
私ごとながら伊豆は死ぬまでに完成出来るのだろうか。。。
by JR浜松 (2019-07-16 22:22)
「変化に順応できたかどうか、未来を見通せたかどうか、チャンスをモノに出来たか」
ほんとおっしゃる通りですね。
私もロスジェネ世代で回りを見渡せば就職氷河期で絶望した人間ばかりです。
今の若い人も大変は大変ですが、すでにそれなりの役職についた我々世代は旧世代の価値観と新世代の価値観に挟まれ翻弄され本当の闘いはこれからなんだとほんとそう思います。
私は常に自動的に運を味方につけてきたので正直苦労を苦労とも思わず、気づいたら幸運に恵まれてきたので偉そうな事は言えません。
レイアウトも人生も同じ、とにかくやってみる、進めてみる、ですね!
Gutさんのレイアウトは私も頑張ろうt!と言う気にさせてくれます。
まじで頑張ってください!
by Nardi(The Nameless City) (2019-07-17 04:06)
おはようございます。
読み応えがありました(^^)
楽な方に行くのは簡単だけど、そうではない自分への拘り。
そうでないと意味がありませんね。
試練は乗り越えてこそ、試練と言えますから、これからも立ち向かっていかないと・・・(^o^)丿
ちょっと謎のモチベーション低下に陥ってましたが、なんか勇気もらいました。
by がおう☆ (2019-07-17 08:56)
JR浜松さん、nice、コメントありがとうございます。
この先の苦労もちゃんと見えてると思ってますが、当然予見できない問題にぶつかることもあるので心の準備はしています。
そんな時は問題箇所を解体して最初からやり直す覚悟もしています。
正直めんどくせーなぁと思いますが、造ることの楽しみ、形が出来ることの幸せを目指します。
伊豆はもう半分以上完成してるじゃないですか。
HOレイアウトが落ち着いたら必ず完成しますよ!
ウチは開通すらしてなくて、開通した後は膨大な配線作業、長期間にわたる試験走行、そしてようやくシーナリー製作です。
by Gut (2019-07-17 12:49)
Nardiさん、コメントありがとうございます。
私はうまくいかないことを人や社会のせいにはしたくないんです。成功も失敗も人それぞれ色々なファクターがあって一概には言えないかもしれませんが、与えられた環境でベストを尽くし結果を出すのはみんな同じです。
成功したらありがとう、失敗したら自分の努力不足。それが私の生き方です。
Nardiさんは運が良かったと仰いますが、努力なしに運には巡り会えないし、掴むこともできません。Nardiさんほどの努力家はなかなかいないと思います。
私のレイアウトがNardiさんを勇気づけられるなんてほんと幸せ。
by Gut (2019-07-17 13:00)
がおう☆さん、コメントありがとうございます。
色々な作品や芸術を見聞きして思ったのは、魅力的なものには常識では考えられないような拘りと努力の積み重ねがあることです。私のレイアウトなんてのは素人の趣味に他ならないんですが、趣味をとことん楽しむためには拘りに拘り続けることが必要だと思ってます。
時には嫌気が差すこともありますが、愚直に前に進むしか解決策はないんだなぁと思います。
お互い頑張りましょう!
by Gut (2019-07-17 13:06)
ネオ・アッキーさん、トータンさん、ジュンパパさん、niceありがとうございます。
by Gut (2019-07-20 21:47)