プチ・ランドヴァッサーを作る その3 [レイアウト]

こんばんは。
風邪気味です。
季節の変わり目で毎年やられる私は虚弱体質なのだろうかと心配になります。

さて、シリーズ3回目となりかなり完成に近づいてきています。

今回の成果はこれ
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スタイロフォームで肉付けした橋に靴下を履かせた状態。
橋脚とアーチ下部に石積み表現したスチレンボードを貼り付けたところです。

それでは見ているだけで吐き気がする作業をお送り致します。
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これは1mm厚のスチレンボードにニードルを使って溝を入れたもの。
石のサイズは3mm×5mmで全て均等になっています。
本物のランドヴァッサー橋の写真を観察したところ、アーチ部分の石の積み方は整然とした感じになっていたので、均等にしました。
重力を確実に橋脚に伝えるための重要な部分なので、職人たちがいかに気合いを入れて建設したかがわかります。
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これをアーチ下部に貼り付けるため4分割。
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ペタ。

両サイドの余分を切り取ります。
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綺麗にできました。

次は橋脚の石積み表現。
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横のラインは不規則な間隔で定規で引きました。縦のラインはフリーハンドで石積み職人になった気持ちで引いていきます。
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橋脚の正面と側面の石積みが合うようにこうしてラインの間隔を揃える気合い。
手の込んだことをしている自分に満たされますw
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これは正面のアップ。
本物のランドヴァッサー橋も橋脚はアーチ部分と違って不揃いに石が積んであるので、同じように表現しています。
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これで橋脚1本分。
気が遠くなるような作業。
これをあと2回やるのかと思うと失神しそうです。
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気を失う前に橋脚に貼り付けてモチベーションを上げていきます。
いい感じ。
あと2本か…。

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やり抜きました。
どうでしょう、この威風堂々とした姿。
かっこよすぎて鼻血出そうです。
あとは前後に合計6枚のパンツを履かせてあげればほぼ完成。

最後に今回発見したことを紹介しておきます。
石積み表現に使ったスチレンボードですが、どうやら表と裏があるようです。
見た目にはわかりませんが、触るとほんのわずかですが触り心地が違うのです。
パリッと硬めの表面と、ブヨッと柔らかめの表面。
この違いに気づいたのは溝を入れる作業のさなか。
なんか感触が違うなぁと思ったら、完成度も違いました。
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これ、ブヨッとした面の表現。

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そしてこれがカチッとした面の表現です。
全然違うんですよ。

今回はもう疲れたのでこのまま使いますが、次回から気をつけたいと思います。

石積みに挑戦する方はお気をつけ下さい。

ではまた!

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プチ・ランドヴァッサーを作る その2 [レイアウト]

こんばんは。
ここ最近は家族イベント盛りだくさんでまとまった時間を確保できていません。
屋根裏に行くのも2週間ぶり。

前回の更新ではランドヴァッサー橋の骨組みまでできました。
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これに肉を付けていきます。

まずは橋脚の木材へ。
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こんな感じにスタイロフォームを切り出して、木材の周りに貼り付けていきます。
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うかつにかじると歯が折れる恵方巻が完成しました。
今度はこれの整形をします。
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例によって厚紙で型を作り、貼り付け。
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こうして両側に型紙を貼ったら、スチロールカッターで余分なスタイロフォームをカット。
カットしている場面の写真も貼りたかったけど、そのためには手が3本欲しい。
実は嫁に撮影してもらったけど、センスなさすぎてお蔵入りですw
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3本の橋脚全ての整形が完了しました。
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前に作ったソリス橋の橋脚はまっすぐでしたが、今回は裾にいくほど太くしました。
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アーチ部分も型紙を使ってカットし、肉付け完了です。
橋の高さは265mmなので実物換算すると約42mになります。
やっぱり「プチ」を付けた方がいいですね。

屋根裏へ持ち込んで、取外し式シーナリーにガッチリ取り付けて出来上がり。
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橋も橋脚の土台も微妙に勾配がついているので角度やら位置やらの微調整に結構な苦戦を強いられました。

今回橋脚の芯に木材を使ったのは、ここが取外し式だから。この後、シーナリーには石膏を使うので、そこそこの重さになってしまいます。
橋を持って取外すとき、スタイロフォームを接着しただけだと重さに耐えられず壊れてしまうと思ったので芯に木材を入れてネジ留めしたのです。
おかげで頑丈な橋になりました。

では、どんなシーンになるかご覧ください。
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正面からの景色。

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下から見上げた景色。

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上から見下ろした景色。

やっと様になってきました。

ではまた!

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プチ・ランドヴァッサーを作る その1 [レイアウト]

こんばんは。
土曜日は息子の運動会。
東京は台風の影響で真夏のような陽射しが照りつけ、顔と腕が季節外れの日焼け状態に。

日曜、月曜は久々の屋根裏工事。
今回はランドヴァッサー橋をモデルにした大きなアーチ橋を作ってしまうのです。

その前に仕上げないといけない場所を仕上げる。
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ここね。
トンネル内の架線を張らないと、その上に設置するランドヴァッサー橋には進めない。
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パンタないけどなんとなくAutoZugを並べてしまった。
こういうことしてるから時間がなくなるんですよ。でも、こういうことするからモチベーションが上がるんですね。

さぁ、本題のランドヴァッサー橋へと駒を進めましょう。
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と、その前に、この正面の屋根裏まる出しの壁をなんとかしたい。
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なんとかなりました。
ここはお空になるんだ。

そしたら、今度こそランドヴァッサー橋。
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矢印の先をランドヴァッサー橋で繋いでやろうと思うけど、ここは一工夫しなければいけない。
さっき架線を張った線路のメンテナンスができるようにシーナリーごと外せる作りにする。
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こんなもんを作ってみた。
これが
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こうなって
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こうなる。

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取り外した状態はこれ。
大きな空間が広がってメンテナンスしやすくなった。
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土台ができたので、ランドヴァッサー橋の路盤を仮設置。
途中のマスキングテープで巻かれたところは路盤が分割されている場所。
この分割点に梁を設置したい。
でも、どうやってここに梁を付けるのだろうか。
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悩んだ末に作ったのがこれ。
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可動式梁。
ところが、やや短くてやり直し。
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この辺りは全てが現物合わせで作っていくので、吐きそうなぐらい手間がかかる。
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吐きそうになりながら作った梁はこんな感じになりました。
位置が決まればもう可動する必要がないのでボンドで固めてしまう。
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やっとランドヴァッサー橋の輪郭が見えてきた。
ここで気付いた人もいるかもしれない。
矢印から矢印までをランドヴァッサー橋で繋ぐって言ってたのに、なんで途中に梁を付けるのってね。

妥協ですよ、妥協。
だって梁より左側は手前に架かるBietschTal Bruckeのせいで見えないんだもの。
費用対効果を考えれば妥協せざるを得ないんです。
だから、プチ・ランドヴァッサーと言うわけ。

そしたら、今度は橋脚を作っていきます。
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ここも現物合わせ。
路盤の下に収まるよう橋脚の骨組みとなる材木を切っていきます。
最後はヤスリで微調整。
ヤスリがけするときはこんな工夫が必要。
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ここまで削るぞっていう罫書きです。
これがないとどれだけ削ったのかわからなくなってしまう。
要するに、削る目安を書き込むと削り過ぎずに済む。
削り過ぎると振り出しに戻るからとっても大事な一工夫。
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3本の橋脚を無事に切り出してランドヴァッサーの骨組みが完成です。
いい感じなんじゃないの?
私の頭の中ではすでにプチ・ランドヴァッサーの姿が見え始めています。

ではまた!

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架線 反省とアフターケア [レイアウト]

こんにちは。
鉄橋に架線を張って夜な夜なパンタの付いたRestrantcarをシャーシャーやりました。
浮かれてやっているわけではありません。
検証作業ってやつ。

今回は架線柱の間隔を280mmで作っています。
つまり架線1本が280mm。
これはトミーの鉄橋を使ったので線路規格に合わせた長さであり、トラス鉄橋内はブラケットをトラスに設置しなければならないという制約があったから。
もう一つの理由は架線をどれぐらい長くできるか知りたかったから。
架線を長くすれば架線柱の本数が減り、線路磨きも多少は楽になる。
だから架線を長くする試みはとても重要なわけです。
ちなみに、先日紹介したvollmerの架線は200mmだった。
製品を超えられるかどうか。

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超えられませんでした(泣)

普通に車両を走らせるぶんには問題ありませんでしたが、車両が横揺れしたり、鉄橋(架線柱)に振動があったりするとパンタの跳ね上がる力で架線が左右に押し上げられてパンタが外れてしまいます。
これは架線を長くしたことで中間における左右の振り幅が大きいから。

あーあ、280mmは失敗でした。

でも、今から短い架線に張り替えるのは面倒なので、中間点に補助ブラケットを設置してアフターケアしようと思います。
まずはトラス鉄橋中央に設置した架線の補強から。
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架線やブラケットに使った0.5mmの洋白線をこのように加工します。
溝部分で架線を受けて横揺れを防ぎます。
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これだけでびっくりするほど架線が安定しました。

今度はトラス鉄橋からデッキガーダー橋の部分です。
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架線の中央に補助ブラケットを設置するには新たな架線柱が必要。
架線柱を設置したらちゃんとしたブラケットにしないとアレなんで、トラスの両端を利用します。

で、より簡易な加工で済むように作ったのがこれ。
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複線分割型の補助ブラケットです。
本物も補助ブラケットは架線ごとに独立したものが多いなぁと思います。
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こんな感じになりました。
架線中央ではありませんが、これでもしっかり横揺れを防止できています。
補助ブラケットの位置が端から何mmの場所か計測していませんが、目測では長い方が180mm強といったところ。
やはり製品の200mmというのは妥当な長さなんですね。
当たり前か(笑)

今回の補助ブラケットだけでなく、通常ブラケットにも碍子を付けたいところですが、とりあえずやめときました。
1ヶ所付けると最後まで付けなきゃいけないので、レイアウトが完成して全ての線路に架線を張る時まで悩んでみようと思います。

これで架線を張る基礎知識とスタイルは完成です。
次は屋根裏を進めていきたいと思います。

ではまた!

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架線を張る狂気は快楽へと昇華 [レイアウト]

こんばんは。
鉄道模型を楽しんでいる皆さまに謹んでお伝えします。
架線は張らなきゃ損。
絶対に損です。
車両は最高のディテールを叩きつけてきます。
バラスト敷いて、線路塗装して、線路脇には側溝も再現して少しでも実物に近くなるように努力するならもう架線がなくていいわけがない。
もう一度言いますけど、イイワケガナイ。

と言うことで、前回鉄橋に架線を張った続きです。
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これは前回の架線。
パンタが滑るトロリーの下に突き出たハンガー。
これをカットしてもゴツゴツしてるので滑らかになるまでヤスリます。
なんとかなんないかなぁと思ってやってみた。
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L字型かまぼこ板。
トロリー線を角にぴたっと付けてハンガーをぴたっと付ければ出っ張らないんじゃないのか?
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でもってハンガーが転がらないように0.5mm厚のプラ板に両面テープを貼ってハンガーを固定。
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0.5mmのプラ板に両面テープ貼ったらその分浮いた。
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0.3mm厚のプラ板に換装。
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これではんだ付けして完璧!と思いきや大して変わらない。
結果ヤスリかけました。

次は架線柱を作るシーン。
作るって言うか改造する。
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前作のレイアウトでも使ったトミーのこれ。
トラスなので塗装するとDB(ドイツ鉄道)の架線柱にそっくり。
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余計なものを切り取ってただのトラスにする。
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根元にステンレス線を差し込んで下準備しました。
ステンレス線を2本にしたのはお試し。
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この架線柱は軟プラで出来ているので塗装前にプライマーを吹く。
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トミーのデッキガーダー橋に取り付け塗装したところ。
ちなみにデッキガーダー橋も塗装して錆び表現もしてある。
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ブラケットを取り付けたら準備完了。
あとは架線を張るだけ。
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ブラケットの取り付けはこんな感じ。
トロリー線はクリップにはめ込んで、吊架線は輪っかに通すだけ。これが結構難しかったけど慣れるとそこそこいける。
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完成するとこうなる。
もう言う必要ないぐらいに主張してくれてる。
でももう一回言う。
カセンガナクテイイワケガナイ。

こうなるとこうしたくなる。
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架線って凄いよ!

ではまた!

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架線を張るという狂気 [レイアウト]

鉄道模型に架線を張るというのは誰しも一度は憧れ、悩み、諦めるもの。
どんなに精巧に作られたレイアウトでも架線が張ってあるものはほとんど存在しない。
JAMの出展作品でも架線付は1つか2つという世界なので、もう鉄道模型に架線を張るのはちょっと頭おかしい。

なぜ、そんなに再現率が低いのか。
鉄道模型は線路に電気を流し車輪から給電するため、線路が汚れると模型は走らなくなる。だからマメに線路を磨き上げるというカルマが待っている。線路磨きに架線は邪魔。
さらに、レイアウトをあれこれ弄るうちに架線に手や服が引っかかってぶっ飛んでいき、その修復作業に追われて模型を走らせるどころの話しじゃなくなり、もうやめた!となる。

それを見越して日本の鉄道模型メーカーはこぞって架線を製品化すらしていない。
そのため日本では架線柱はあるけど架線はなく、パンタグラフは上げるけど架線はない。架線は見る者の脳内で高度処理された幻影として張られている。んだと思う。

しかし、鉄道模型本場のドイツでは架線を普通に張るのです。(もちろん張らない人もいます)
架線関係に特化したSommerfeldtという会社もあるぐらいだから凄い。

当然車両に設置されるパンタグラフは日本のようなダミーではなく、バネの力で跳ね上がり集電もできる優れもの。
集電に関して、最近の製品は標準装備しなくなったけど、それはDCCが普及して必要性がなくなったんだと思う。
昔は線路と架線に別系統の電流を流して1線路2列車を実現していたようだけど、それはDCCが解決してくれた。

そんな訳でヨーロッパでももう必要なくなった感のある架線だけど、パンタが架線を捉えて上下しながら走行するのを見るのはやはり楽しい。
すごく悩んだけど、ウチでは架線を張ることにした。鉄道模型界では「買わずに後悔するより買って後悔しろ」という悪魔のささやきがまかり通っている。架線も同じ。「張らずに後悔するより張って後悔する」ことにした。
踏み込んではいけない地獄の始まりとその成果は過去ログを参考。

で、今まではトンネル内に設置してきた真鍮線丸出しの架線だけど、今回は先日塗装したトラス橋に架線を設置してみた。
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まずはサンプルの紹介。
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これは先程紹介したSommerfeldtではなく、ストラクチャメーカーVollmerの架線セット。
数年前にオクで拾っておいた。
値札はお店に並んでた頃のもの。オクではもう少し安く仕入れることができた。
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正規のセット内容ではなく、プラスアルファの架線と架線柱も入っていた。
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黄色く変色してベトベトになったセロハンテープを剥がして架線と架線柱をとりだす。
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ディテールは二の次なのがわかる。
なぜなら、実際にパンタが架線を滑っていくし、電気を流すので頑丈であることが最優先。
ここに架線を取り付けてみる。
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こんな感じ。

これだけでしっかりパンタの跳ね上げる力を支えてくれる。

製品の構造やサイズを見て、ここから全てを自作する。
ウチのレイアウトに既製品を使うと、マジでとんでもない価格になってしまうから。
おそらく架線だけでウン十マン円かかる。

今回は先日塗装したトラス橋への架線設置。
トラス橋のサイズに合わせてブラケット部から作る。
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かまぼこ板的な木材に形を書く。
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0.5mm経の洋白線と燐青銅線。
2種類使う理由はこれといってないけど、前にchihiroさんという方が分けていた。
chihiroさんはさらにステンレス線も使って強度を確保していたけど、ステンレスはハンダでくっつきにくいので省略。
こいつをカットしてかまぼこ板に両面テープで固定する。
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治具を使って吊架線を通す穴を作る。
ここだけ燐青銅線。
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トロリーはクリップを作ってそこに留める。
これを全てハンダで固定して複線用ブラケットの完成です。
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5つ作ったけど4つでよかった。

次に架線を作る。
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かまぼこ板に罫書きして、今度は洋白線のみを固定する。
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トロリーと吊架線の部分は溝状にしてハンガーが転がらないように工夫してみた。

フラックスは塗布せずフラックス入りハンダで頑張ったけど、なかなか難しい。
ちょっとミスると玉になってしまう。
うまくいくときとそうでないときの違いが全くわからん。
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ハンダ付けしてトロリー線をヤスリがけして完成。
ハンダも難しいけど、トロリー線を滑らかに仕上げる手間も結構大変で弱気になる。
ちょっとやり方を変えないとダメだな、こりゃ。

まずは架線の高さを揃えるための治具作りから。
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ブラケット部は線路面から38mmで設定しているので、これがあると便利。
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次はトラスにブラケットを取り付ける作業。
高さを合わせて両面テープでトラスにブラケット部を仮設置。位置を確認しながら0.6mmのピンバイスで穴を開けたところ。
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0.6mmの穴に0.5mmの棒を3本まとめて通す。これはこれで狂気。
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最後に架線をブラケットに取り付けて完成です。
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と思ったら。
取り付けるときにハンガーが1箇所トロリー線から外れてしまいました。
取り付け方やそもそもの構造に改良の余地ありってところでしょう。
ここは後日修正することにします。

ではまた!

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フィーダー線の延長 [レイアウト]

おはようございます。
線路に電力を供給するフィーダー線は通常1線路に1ヶ所あれば十分です。
しかし、わが家の大きなレイアウトに安定した電力を供給するためには1線路に対して複数の供給箇所が必要になります。
聞いた話では線路が長いと電圧降下という現象が発生し、フィーダー線から離れた場所では動力車に十分な電力が行き渡らないらしいのです。

「抵抗」という魔物が電気の通り路に潜んでいて、そいつが電気を食べちゃうらしい。
そして、その魔物がよく潜んでいるのがジョイント部分らしい。
接触不良や接点の劣化が魔物の正体らしい。

この対策として私はジョイント全てをハンダしていますが、電気音痴の私にとって電気は気まぐれなヤツ。
原因不明のトラブルに見舞われることは少なくありません。
はっきり言って乙女心より扱いにくい存在(笑)

諸先輩方の話では5m毎にフィーダーを設けるといいらしいので、私もとりあえず5m前後に1ヶ所フィーダーを設けることにします。

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長らく放置してきたフィーダー線。
緑の矢印のところは中央駅へのアプローチ。
ここに設置済のフィーダーがあります。

この線からループ線用フィーダーへ分岐し、もう一方が写真右側にあるコマンドステーションに繋がります。
コマンドステーション手前で再度分岐し、ソリス橋をぐるりと回り込んで、これから設置する線路用のフィーダーとします。
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ここが緑の矢印の下になります。
左に伸びてるのはループ線用フィーダー。
右に伸びるのはこれから作業するフィーダー。

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フィーダー線の分岐はこのようにビニールを剥くところから。
この作業はニッパーとナイフでやっていますが、ワンタッチでこれをやる工具が存在するようです。
でも高いので買いません。
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分岐するビニール線をハンダ。
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熱収縮ゴムで絶縁して完了です。
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あとはレイアウトの土台にホットボンドで固定していきます。
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ところどころで分岐して線路へ給電するポイントを作りながらの作業。
うっかりすると分岐を忘れて固定してしまうので、あらかじめ熱収縮ゴムを必要な箇所に通しておきます。
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現在作業中のところまでやってきました。
最初に買った40mのフィーダー用ビニール線を全て使い切りました。
線路は全部で5線あるのでフィーダー線はプラマイで10本あることに。
あっという間にビニール線がなくなります。

レイアウトの土台下に潜り込んでの配線作業は、工作員にでもなった気分。
しかも結構時間がかかるし、どれがどの線か確認しながらなので大変でした。

これで次の線路敷設準備は整いました。

ではまた!

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裏舞台の建設 [レイアウト]

こんばんは。
今週末はレイアウトの中でも表に出てこない裏舞台のルートを手掛けました。
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ここは徐々にカオスな状態になりつつあるので、どこを設置したかわかりませんね。
右奥に見えるソリス橋の延長、そしてもっとも手前にある単線を新たに設置しました。
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その2本が複線となってカーブする部分。
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そして、第2ループへと繋がります。

お次はここ
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右手中央から延びている路盤はアルペンルートの一部です。
ここを設置してから半年以上経ったのかな。
ようやく延長できます。
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梁を設置して高さを測りながら慎重に進めていいます。
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外側はR400、内側はR365の路盤を設置しました。
ここは裏舞台なので複線間隔は35mmとしています。
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今回は地形の基礎となる梁も設置して路盤を延長していきました。
少しずつ完成形がイメージできるようになってきてモチベーションも上がり気味。
しかし、暑い。
汗を拭くタオルがずっしり重くなるほど(汗)

今日はここまで。

ではまた!

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ソリス橋の設置 [レイアウト]

こんばんは。
夏も終わりが近づいていますが、今日も暑い1日でした。
この季節の屋根裏部屋は体力に自信がある私でも疲弊するほどの環境になるため、屋根裏以外でできることを進めていました。
エアコンの効いた部屋で作り続けていたソリス橋が無事に完成すると、やはり屋根裏へ行きたくなります。
幸いなことに先週末は気温が落ち着き、屋根裏作業にはうってつけの状態に。
まずはソリス橋を所定の位置に置いてみました。
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寸分違わぬ完成度に思わずニンマリ(笑)

さて、今度は線路を敷設したいと思いますが、見てのとおり、右側から伸びる線路から橋へと繋がる部分は急カーブが待っています。
R200ですからレーティッシュ鉄道シリーズか路面電車しか通過できません。
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ソリス橋はレイアウトメンテナンスのために取り外し可能としたいので、ここに本来直線のレールを繋げて線路を曲げると、ジョイナーを使うとは言え時間経過とともに反作用が働いて接続部がズレてきます。
カーブする線路を強力な接着剤で固定しても、路盤がコルクなので、効果はありません。
最後は必ずカックン接続になります。

それを避けるための工法を採用します。
これは以前、ループ線に脱着式線路を設置した時も採用したやり方です。
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カーブする方のレールの下に真鍮皿ネジを2個ずつ設置し、ハンダでガッチリ固定してしまいます。
ネジが1個だと線路を曲げたときにネジが回ってしまって角度が変わるので、2か所で留めます。
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まずは線路の高さぴったりになるまでネジを回して微調整。
ハンダを盛る分だけ僅かに隙間がある方がやりやすいです。
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皿ネジにハンダを盛りつけます。
私の持っているハンダごては電子工作用の30Wタイプなので、ネジにこてを当ててもなかなかハンダが溶けるまでの温度になりません。
時間をかけてネジを温め、ハンダを盛りつけます。
ハンダで留める2か所を同時に作業できればいいのですが、1人ではどうしても1か所ずつの作業になるため、ここでハンダを盛りすぎると線路が浮いて上手く高さを合わせられなくなります。
ひとまず線路を留められる程度のハンダが盛れればOKです。
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線路どうしをジョイナーで繋いで固定してから、盛りつけたハンダを溶かして線路を皿ネジに固定します。
位置や高さがピタッとあったら、線路の外側に追いハンダしてガッチリ固定してしまいます。

ここまで出来たら後はいつもどおり線路を曲げて接着して出来上がり。
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反対側も同様にハンダ固定して取り外し式ソリス橋の完成です。
微調整を経て、氷河特急は滑らかに橋を渡っていきました。
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ではまた!

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ドーム見直し [レイアウト]

こんばんはー。
暑い夏がやってきましたね。
屋根裏での作業は汗との闘いですよ。
午前中に勝負をかけて、午後3時には撤退です。
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第三期はこの部分に線路を繋げていきます。
まずは最も奥に位置するレーティッシュルートの路盤から敷設しましょう。
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完成です。
この部分は完全に山の中に隠れてしまう場所で、これから新たに作るループ線に向かうルートです。
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長ーい直線。
2メートルあります。
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ここが全部隠れてしまうのはもったいないなぁと思うんですが、どーにもなりません。
暇を持て余したら、カメラカーでしか見れないシーナリーでも作り込みますかね。
トンネルの中に突如現れる不思議な世界、的なやつ。

さぁ、今日のお題はここから。
前回披露したハンブルク中央駅をモデルにしたドームの図面を見直してみました。
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Before
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 After

最初の図面はちょっと四角すぎて、どうしてもハンブルク中央駅のドームに見えなかったんです。
そこで、角ばった肩の部分をなで肩に変更し、頭頂部を少しだけ高くしてみました。

これで少し近づいたように思います。
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そうすると、このトラスも見直しとなりました。
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上部が曲線に。
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コピーして白ボールという厚紙に貼り付け、カットの準備が整ったところ。
これでトラスの足が4本分。
試作品とは言え長い道のりになりそう。
本番ではこれを22本かぁ。

と、その前に。
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トラス上部も図面を描かないといけません。
微妙な放物線はフリーハンドでいきました。
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ちゃんと放物線になってるでしょ?

左側のトラスが描けたので、今度は右側。
左右対象にするには、描いた左側を切り抜いて、裏返してなぞるしかありません。
PCでやればそんな作業は楽勝なんでしょうが、手描きしちゃったもんはしょうがない。
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てことで、右側も出来ました。

今度はトラスにしていきます。
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うまく出来るかなぁ。

ではまた!

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