架線 反省とアフターケア [レイアウト]

こんにちは。
鉄橋に架線を張って夜な夜なパンタの付いたRestrantcarをシャーシャーやりました。
浮かれてやっているわけではありません。
検証作業ってやつ。

今回は架線柱の間隔を280mmで作っています。
つまり架線1本が280mm。
これはトミーの鉄橋を使ったので線路規格に合わせた長さであり、トラス鉄橋内はブラケットをトラスに設置しなければならないという制約があったから。
もう一つの理由は架線をどれぐらい長くできるか知りたかったから。
架線を長くすれば架線柱の本数が減り、線路磨きも多少は楽になる。
だから架線を長くする試みはとても重要なわけです。
ちなみに、先日紹介したvollmerの架線は200mmだった。
製品を超えられるかどうか。

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超えられませんでした(泣)

普通に車両を走らせるぶんには問題ありませんでしたが、車両が横揺れしたり、鉄橋(架線柱)に振動があったりするとパンタの跳ね上がる力で架線が左右に押し上げられてパンタが外れてしまいます。
これは架線を長くしたことで中間における左右の振り幅が大きいから。

あーあ、280mmは失敗でした。

でも、今から短い架線に張り替えるのは面倒なので、中間点に補助ブラケットを設置してアフターケアしようと思います。
まずはトラス鉄橋中央に設置した架線の補強から。
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架線やブラケットに使った0.5mmの洋白線をこのように加工します。
溝部分で架線を受けて横揺れを防ぎます。
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これだけでびっくりするほど架線が安定しました。

今度はトラス鉄橋からデッキガーダー橋の部分です。
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架線の中央に補助ブラケットを設置するには新たな架線柱が必要。
架線柱を設置したらちゃんとしたブラケットにしないとアレなんで、トラスの両端を利用します。

で、より簡易な加工で済むように作ったのがこれ。
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複線分割型の補助ブラケットです。
本物も補助ブラケットは架線ごとに独立したものが多いなぁと思います。
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こんな感じになりました。
架線中央ではありませんが、これでもしっかり横揺れを防止できています。
補助ブラケットの位置が端から何mmの場所か計測していませんが、目測では長い方が180mm強といったところ。
やはり製品の200mmというのは妥当な長さなんですね。
当たり前か(笑)

今回の補助ブラケットだけでなく、通常ブラケットにも碍子を付けたいところですが、とりあえずやめときました。
1ヶ所付けると最後まで付けなきゃいけないので、レイアウトが完成して全ての線路に架線を張る時まで悩んでみようと思います。

これで架線を張る基礎知識とスタイルは完成です。
次は屋根裏を進めていきたいと思います。

ではまた!

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架線を張る狂気は快楽へと昇華 [レイアウト]

こんばんは。
鉄道模型を楽しんでいる皆さまに謹んでお伝えします。
架線は張らなきゃ損。
絶対に損です。
車両は最高のディテールを叩きつけてきます。
バラスト敷いて、線路塗装して、線路脇には側溝も再現して少しでも実物に近くなるように努力するならもう架線がなくていいわけがない。
もう一度言いますけど、イイワケガナイ。

と言うことで、前回鉄橋に架線を張った続きです。
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これは前回の架線。
パンタが滑るトロリーの下に突き出たハンガー。
これをカットしてもゴツゴツしてるので滑らかになるまでヤスリます。
なんとかなんないかなぁと思ってやってみた。
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L字型かまぼこ板。
トロリー線を角にぴたっと付けてハンガーをぴたっと付ければ出っ張らないんじゃないのか?
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でもってハンガーが転がらないように0.5mm厚のプラ板に両面テープを貼ってハンガーを固定。
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0.5mmのプラ板に両面テープ貼ったらその分浮いた。
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0.3mm厚のプラ板に換装。
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これではんだ付けして完璧!と思いきや大して変わらない。
結果ヤスリかけました。

次は架線柱を作るシーン。
作るって言うか改造する。
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前作のレイアウトでも使ったトミーのこれ。
トラスなので塗装するとDB(ドイツ鉄道)の架線柱にそっくり。
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余計なものを切り取ってただのトラスにする。
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根元にステンレス線を差し込んで下準備しました。
ステンレス線を2本にしたのはお試し。
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この架線柱は軟プラで出来ているので塗装前にプライマーを吹く。
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トミーのデッキガーダー橋に取り付け塗装したところ。
ちなみにデッキガーダー橋も塗装して錆び表現もしてある。
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ブラケットを取り付けたら準備完了。
あとは架線を張るだけ。
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ブラケットの取り付けはこんな感じ。
トロリー線はクリップにはめ込んで、吊架線は輪っかに通すだけ。これが結構難しかったけど慣れるとそこそこいける。
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完成するとこうなる。
もう言う必要ないぐらいに主張してくれてる。
でももう一回言う。
カセンガナクテイイワケガナイ。

こうなるとこうしたくなる。
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架線って凄いよ!

ではまた!

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架線を張るという狂気 [レイアウト]

鉄道模型に架線を張るというのは誰しも一度は憧れ、悩み、諦めるもの。
どんなに精巧に作られたレイアウトでも架線が張ってあるものはほとんど存在しない。
JAMの出展作品でも架線付は1つか2つという世界なので、もう鉄道模型に架線を張るのはちょっと頭おかしい。

なぜ、そんなに再現率が低いのか。
鉄道模型は線路に電気を流し車輪から給電するため、線路が汚れると模型は走らなくなる。だからマメに線路を磨き上げるというカルマが待っている。線路磨きに架線は邪魔。
さらに、レイアウトをあれこれ弄るうちに架線に手や服が引っかかってぶっ飛んでいき、その修復作業に追われて模型を走らせるどころの話しじゃなくなり、もうやめた!となる。

それを見越して日本の鉄道模型メーカーはこぞって架線を製品化すらしていない。
そのため日本では架線柱はあるけど架線はなく、パンタグラフは上げるけど架線はない。架線は見る者の脳内で高度処理された幻影として張られている。んだと思う。

しかし、鉄道模型本場のドイツでは架線を普通に張るのです。(もちろん張らない人もいます)
架線関係に特化したSommerfeldtという会社もあるぐらいだから凄い。

当然車両に設置されるパンタグラフは日本のようなダミーではなく、バネの力で跳ね上がり集電もできる優れもの。
集電に関して、最近の製品は標準装備しなくなったけど、それはDCCが普及して必要性がなくなったんだと思う。
昔は線路と架線に別系統の電流を流して1線路2列車を実現していたようだけど、それはDCCが解決してくれた。

そんな訳でヨーロッパでももう必要なくなった感のある架線だけど、パンタが架線を捉えて上下しながら走行するのを見るのはやはり楽しい。
すごく悩んだけど、ウチでは架線を張ることにした。鉄道模型界では「買わずに後悔するより買って後悔しろ」という悪魔のささやきがまかり通っている。架線も同じ。「張らずに後悔するより張って後悔する」ことにした。
踏み込んではいけない地獄の始まりとその成果は過去ログを参考。

で、今まではトンネル内に設置してきた真鍮線丸出しの架線だけど、今回は先日塗装したトラス橋に架線を設置してみた。
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まずはサンプルの紹介。
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これは先程紹介したSommerfeldtではなく、ストラクチャメーカーVollmerの架線セット。
数年前にオクで拾っておいた。
値札はお店に並んでた頃のもの。オクではもう少し安く仕入れることができた。
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正規のセット内容ではなく、プラスアルファの架線と架線柱も入っていた。
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黄色く変色してベトベトになったセロハンテープを剥がして架線と架線柱をとりだす。
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ディテールは二の次なのがわかる。
なぜなら、実際にパンタが架線を滑っていくし、電気を流すので頑丈であることが最優先。
ここに架線を取り付けてみる。
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こんな感じ。

これだけでしっかりパンタの跳ね上げる力を支えてくれる。

製品の構造やサイズを見て、ここから全てを自作する。
ウチのレイアウトに既製品を使うと、マジでとんでもない価格になってしまうから。
おそらく架線だけでウン十マン円かかる。

今回は先日塗装したトラス橋への架線設置。
トラス橋のサイズに合わせてブラケット部から作る。
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かまぼこ板的な木材に形を書く。
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0.5mm経の洋白線と燐青銅線。
2種類使う理由はこれといってないけど、前にchihiroさんという方が分けていた。
chihiroさんはさらにステンレス線も使って強度を確保していたけど、ステンレスはハンダでくっつきにくいので省略。
こいつをカットしてかまぼこ板に両面テープで固定する。
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治具を使って吊架線を通す穴を作る。
ここだけ燐青銅線。
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トロリーはクリップを作ってそこに留める。
これを全てハンダで固定して複線用ブラケットの完成です。
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5つ作ったけど4つでよかった。

次に架線を作る。
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かまぼこ板に罫書きして、今度は洋白線のみを固定する。
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トロリーと吊架線の部分は溝状にしてハンガーが転がらないように工夫してみた。

フラックスは塗布せずフラックス入りハンダで頑張ったけど、なかなか難しい。
ちょっとミスると玉になってしまう。
うまくいくときとそうでないときの違いが全くわからん。
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ハンダ付けしてトロリー線をヤスリがけして完成。
ハンダも難しいけど、トロリー線を滑らかに仕上げる手間も結構大変で弱気になる。
ちょっとやり方を変えないとダメだな、こりゃ。

まずは架線の高さを揃えるための治具作りから。
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ブラケット部は線路面から38mmで設定しているので、これがあると便利。
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次はトラスにブラケットを取り付ける作業。
高さを合わせて両面テープでトラスにブラケット部を仮設置。位置を確認しながら0.6mmのピンバイスで穴を開けたところ。
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0.6mmの穴に0.5mmの棒を3本まとめて通す。これはこれで狂気。
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最後に架線をブラケットに取り付けて完成です。
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と思ったら。
取り付けるときにハンガーが1箇所トロリー線から外れてしまいました。
取り付け方やそもそもの構造に改良の余地ありってところでしょう。
ここは後日修正することにします。

ではまた!

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tomixトラス橋の塗装 [ストラクチャー]

こんばんは。
tomixの長いトラス橋を塗装しました。

そもそもヨーロッパモデルなのになぜtomixなのか。
深い意味はなく、サイズとコスパがいいからです。
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トラス橋からレールを外して塗装の準備です。
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塗装完了。
え?どこが?
よ〜く見るとわかります。
トラスはコクピット色に、レール、枕木、歩路はフラットブラウンにちゃんと塗っています。
同じ色でも塗装するのは私のスタイル。
塗装するだけで質感が全然違いますから。

でも、それだけだと物足りない。
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アクリル絵の具を水で薄めてウォッシングします。
これでサビを表現しました。
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少しずつサビさせます。
絵の具が多すぎたところは乾く前に指で擦ればウェザリング効果がでます。
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やってるうちに加減がわからなくなるので、もうちょっとやろうかな、てあたりでやめるようにしています。

ではまた!

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フィーダー線の延長 [レイアウト]

おはようございます。
線路に電力を供給するフィーダー線は通常1線路に1ヶ所あれば十分です。
しかし、わが家の大きなレイアウトに安定した電力を供給するためには1線路に対して複数の供給箇所が必要になります。
聞いた話では線路が長いと電圧降下という現象が発生し、フィーダー線から離れた場所では動力車に十分な電力が行き渡らないらしいのです。

「抵抗」という魔物が電気の通り路に潜んでいて、そいつが電気を食べちゃうらしい。
そして、その魔物がよく潜んでいるのがジョイント部分らしい。
接触不良や接点の劣化が魔物の正体らしい。

この対策として私はジョイント全てをハンダしていますが、電気音痴の私にとって電気は気まぐれなヤツ。
原因不明のトラブルに見舞われることは少なくありません。
はっきり言って乙女心より扱いにくい存在(笑)

諸先輩方の話では5m毎にフィーダーを設けるといいらしいので、私もとりあえず5m前後に1ヶ所フィーダーを設けることにします。

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長らく放置してきたフィーダー線。
緑の矢印のところは中央駅へのアプローチ。
ここに設置済のフィーダーがあります。

この線からループ線用フィーダーへ分岐し、もう一方が写真右側にあるコマンドステーションに繋がります。
コマンドステーション手前で再度分岐し、ソリス橋をぐるりと回り込んで、これから設置する線路用のフィーダーとします。
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ここが緑の矢印の下になります。
左に伸びてるのはループ線用フィーダー。
右に伸びるのはこれから作業するフィーダー。

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フィーダー線の分岐はこのようにビニールを剥くところから。
この作業はニッパーとナイフでやっていますが、ワンタッチでこれをやる工具が存在するようです。
でも高いので買いません。
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分岐するビニール線をハンダ。
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熱収縮ゴムで絶縁して完了です。
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あとはレイアウトの土台にホットボンドで固定していきます。
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ところどころで分岐して線路へ給電するポイントを作りながらの作業。
うっかりすると分岐を忘れて固定してしまうので、あらかじめ熱収縮ゴムを必要な箇所に通しておきます。
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現在作業中のところまでやってきました。
最初に買った40mのフィーダー用ビニール線を全て使い切りました。
線路は全部で5線あるのでフィーダー線はプラマイで10本あることに。
あっという間にビニール線がなくなります。

レイアウトの土台下に潜り込んでの配線作業は、工作員にでもなった気分。
しかも結構時間がかかるし、どれがどの線か確認しながらなので大変でした。

これで次の線路敷設準備は整いました。

ではまた!

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